関係性まで視るデータ分析を、スポーツの当たり前に。

一つの指標だけを見ても、選手のことは分からない。
GPS、コンディション、傷害履歴、試合。それぞれを別々に見るのではなく、
データの関係性から読み解きます。

ピッチのそばでタブレットのダッシュボードを確認するコーチ。奥では選手が練習している

About

Odonataについて

Odonataは、筑波大学の博士課程で研究を続けるメンバーと、サッカーの現場に立ってきたメンバーが集まって立ち上げたチームです。

スポーツの現場では、コンディション・GPS・試合・メディカル・育成計画といった記録が日々生まれています。けれどそれらは別々の場所に置かれ、つながらないまま積み上がっていくことがほとんどです。

私たちは、その散らばった記録をつなぎ直し、ひとつの指標を見ているだけでは分からなかった発見を見出す分析を行っています。そして、その分析結果を現場スタッフが日々の判断に使えるWebアプリとしても提供しています。

研究・分析・実装のすべてを、同じチームの中で行っています。

会社情報を見る

スタッフが複数の分析画面を並べて、チームと選手のデータを確認している様子

Service

2つの事業

分析から始めることも、プラットフォームから始めることもできます。

机の上に広げた分析レポートを、2人が指しながら確認している
事業 01

データ分析・伴走支援

すでにチームが持っているデータから始めます。Excel・GPS・試合・コンディションの記録など、あらゆる情報をお預かりして分析し、現場で使える示唆として返します。

  • 保有データ・過去データの整理と分析
  • 傷害発生予測モデルの個別構築
  • ネットワーク分析レポート
  • クラブ固有の課題に合わせた、新しい分析テーマの設計・開発

データ分析・伴走支援を見る

大型モニタにネットワーク図とグラフを表示した分析室。窓の外にナイター照明のピッチが見える
事業 02

データプラットフォーム

日々の入力から蓄積・一元管理・推移の確認・分析までを、ひとつの環境で行います。現場スタッフが毎日使うWebアプリです。

  • 集めるコンディション・GPS・試合・メディカルの入力
  • 整理する選手・チームを横断できる一元管理
  • 読み解く傷害予測・ネットワーク分析

データプラットフォームを見る

※写真はイメージです。

例えば、こんなことが分析できます

以下は、現時点で形になっているアウトプットの一部です。データの組み合わせ次第で、分析できるテーマは増えていきます。

傷害リスク予測モデルの構築

約70%Precision
(的中率)

従来指標 ACWR との比較
指標ACWR(従来)Odonata
Precision 的中率 約5%約70%
Recall 捕捉率 約20%約20%

見逃しの少なさ(Recall)は従来と同じ水準を保ったまま、的中率を約5%から約70%へ引き上げました。

高リスクと判定した選手の約70%で、実際に傷害が発生しました。リスクの要因候補と、練習負荷の調整案までアプリ上に表示します。

※筑波大学蹴球部の2022〜2025年のデータを用いた検証結果です。対象は筋肉系・非接触靱帯系・オーバーユース系の傷害に限ります。

ネットワーク分析

指標どうしの関係を表すネットワーク図 睡眠・疲労感・筋の張り・走行距離・やる気の5つの指標が、線でつながったネットワーク図。線の太さが関係の強さを表している。 やる気 睡眠 走行距離 疲労感 筋の張り つながり方は、選手ごとに違う

線の太さは関係の強さ

同じ練習をしても、疲労がどこに出るかは選手によって違います。コンディション・GPS・試合・メディカルを横断して指標どうしの関係を可視化し、その選手固有のパターンを捉えます。

その他の分析例

これから増えていくテーマ

上記以外にも、データの組み合わせに応じた分析を行っています。

  • コンディション × 試合スタッツ 日々のコンディション記録とGPSの負荷データを、試合スタッツと接続して分析しました。
    • 効くのは「直前」ではなく「蓄積」。8〜14日間の走行負荷が、球際の勝率を下げる
    • 負荷でデュエル勝率が下がりやすい選手と、そうでない選手がいる。選手ごとに調整を最適化できる
    • 主観的な疲労は、GPSの負荷を考慮してもなお独立して効く。毎日のアンケートには、それ自体に価値がある
    • 負荷と疲労が重なった週は、デュエル勝率が平均で約16pt低下(39% → 23%)
  • コンディション × GPSデータ 練習の負荷が、翌日の選手の状態にどう表れるかを分析しました。
    • 練習負荷は、翌日の身体的な疲労を押し上げる
    • その反応の大きさは選手ごとに大きく違う。同じ練習でも、強く反応する選手と、ほとんど反応しない選手がいる
    • 心理的なコンディションは大きく乱れにくく、身体的なコンディションは大きく動きやすい
    • 心理的なコンディションが良い日は、翌日の身体的なコンディションも良い
  • IDP × 試合スタッツ 選手ごとに設定した目標が、試合での変化につながったかを検証します。

    検証中

※上記のうち「コンディション × 試合スタッツ」「コンディション × GPSデータ」は、いずれも筑波大学蹴球部のデータを用いた推定値です。チーム・データ環境により結果は異なります。

…など。分析テーマは、クラブごとに設計します。

なぜ、それが分析できるのか

複雑系アプローチComplex Systems Approach

指標をひとつずつ見るのではなく、指標どうしの関係性そのものを分析の単位に置いています。

怪我ひとつをとっても、単独では基準内の要因が、重なり方次第で危険域に達します。

トレーニング負荷 コンディション指標 スケジュール 既往歴 単独では基準内単独では基準内 単独では基準内単独では基準内 怪我 重なると危険域へ (例)

単独では異常のない要因も、重なり方次第で危険域に達する。
同じ構造は、パフォーマンスの波にも、選手の伸び方にも当てはまります。

選手の傷害やパフォーマンスは、GPSだけ、疲労だけ、試合スタッツだけでは決まらないからです。

複雑系アプローチの考え方を読む

Odonataがつなぐもの

つなぐデータに、決まった型はありません。チームがすでに持っている記録は、どれも分析の入口になります。

  • コンディション睡眠・疲労・痛み
  • GPS走行距離・スプリント
  • トレーニング負荷・内容・出欠
  • 試合出場時間・スタッツ
  • メディカル受傷・復帰・既往歴
  • 選手育成(IDP)目標・面談・評価
  • フィジカルテスト測定値・推移
  • 身体の発育身長・体重・成熟度
  • 対戦相手スカウティング・履歴
  • 心理指標モチベーション・気分
  • その他形式を問わずご相談ください

すでにあるデータから始められます。

新しい機器の導入は不要です。紙やExcelで記録しているものからでも開始できます。

なぜ、データプラットフォームまで提供しているのか

分析して終わりにせず、現場で使われ、データが貯まり、また新しい発見が生まれる。その循環をつくるためです。

分析する→発見が生まれる→実装する→現場が使う→データが貯まる→ふたたび分析する、という5段階の循環図 中央に「使うほど、精度が上がる」「使うほど、発見が増える」と書かれている。データが貯まる段階から分析する段階へ戻る矢印は、蓄積が次の発見をつくることを示すため太く描かれている。 蓄積が次の発見をつくる 使うほど、精度が上がる 使うほど、発見が増える 1
分析する既存データを複雑系アプローチで分析
2
発見が生まれるひとつの指標では見えない関係が見つかる
3
実装するその分析をプラットフォームに載せる
4
現場が使うスタッフ・選手が日々の判断に使う
5
データが貯まる使うほど記録が積み上がる
  1. 1分析する既存データを複雑系アプローチで分析
  2. 2発見が生まれるひとつの指標では見えない関係が見つかる
  3. 3実装するその分析をプラットフォームに載せる
  4. 4現場が使うスタッフ・選手が日々の判断に使う
  5. 5データが貯まる使うほど記録が積み上がる
  6. 1へ戻る蓄積が次の発見をつくる

使うほど、精度が上がる。
使うほど、発見が増える。

この循環から生まれる分析テーマ

濃い色は、すでに提供しているものです。それ以外は、これから生まれていくテーマの例です。

データの組み合わせが増えるほど、分析できるテーマも増えていきます。

筑波大学蹴球部に導入し、実証を続けています。

2026年6月から、大学トップレベルの競技環境で日常的に使われています。同時に、モデルの精度検証も続けています。

グラウンドでパス練習をする選手たちと、手前でタブレットを見るスタッフ
※写真はイメージです。

何を実証したか

2022〜2025年の主観コンディション・GPS・スケジュール・傷害履歴を統合し、200以上の観点から特徴量を生成。過去に傷害が起きたときの状態との類似性を学習させ、選手ごとの傷害リスクを日次で算出するモデルを開発しました。

従来指標(ACWR)と、何が変わったのか

傷害の予兆を捉える指標として、これまで広く使われてきたのが ACWR(急性:慢性 作業負荷比)です。ACWR は、直近の負荷がこれまでの平均に対してどれだけ急に増えたか、という単一の比率で危険を判定します。

ACWRとOdonataの、PrecisionおよびRecallの比較
指標 何を表すか ACWR(従来) Odonata
Precision(的中率) 高リスクと判定した選手のうち、実際に傷害が起きた割合 約5% 約70%
Recall(捕捉率) 実際に起きた傷害のうち、事前に予兆を捉えられた割合 約20% 約20%

見逃しの少なさ(Recall)は従来と同じ水準を保ったまま、的中率(Precision)を約5%から約70%へ引き上げました。

これは、注意すべき選手として挙がった10人のうち、これまで実際に傷害が起きたのは1人以下だったのが、7人になったということです。

この数字は、どう計算されているか

検証対象100人の内訳

  • 高リスクと判定し、実際に傷害が起きた(的中):7人
  • 高リスクと判定したが、傷害は起きなかった(空振り):3人
  • 低リスクと判定したが、傷害が起きた(見逃し):28人
  • 低リスクと判定し、傷害が起きなかった(正しく低リスク):62人

Precision = 7 ÷ (7 + 3) = 約70%
Recall = 7 ÷ (7 + 28) = 約20%

  • ※ 筑波大学蹴球部の 2022〜2025年のデータを用いた検証結果です。
  • ※ 対象は筋肉系・非接触靭帯系・オーバーユース系(疲労骨折など)の傷害に限ります。
  • ※ 同一モデルでは、判定基準の調整により Precision と Recall は一般にトレードオフの関係になります。一方を高くすると、もう一方が下がりやすくなります。
  • ※ 分析結果・モデル精度は、データ量・データ品質・対象チームの環境により異なります。各クラブのデータで検証・調整を行う前提です。

実証の詳細を見る

研究と現場と実装が、同じチームの中にあります。

研究

筑波大学の博士課程で、認知心理学・神経科学・臨床心理学を専門に研究しています。スポーツ・学習・認知をテーマに、心理学的手法とMRIなどの神経科学的手法を用いています。

現場

筑波大学蹴球部で、選手として、また指導者として現場に立ってきました。データを使う側の感覚と、現場で実際に何が起きているかを知っています。

実装

情報工学を専門とするメンバーが、プロダクトの開発を担当しています。現場から出た要望を、すぐに反映できる体制をつくっています。

横田
統括・研究開発

横田 陽生Haruki Yokota

筑波大学 博士後期課程(心理学)在籍。専門は認知心理学・神経科学。筑波大学蹴球部での選手・指導者経験を持ちます。

大内
エンジニアリング・研究開発

大内 和哉Kazuya Ohuchi

筑波大学 博士課程(システム情報工学)在籍。専門は脳情報科学・認知神経科学。プロダクト開発を担当しています。

八斗
研究開発

八斗 啓悟Keigo Hatto

筑波大学 博士後期課程(心理学)在籍。専門は臨床心理学・スポーツ心理学。臨床心理士・公認心理師。

事業推進

その他メンバー

筑波大学 卒業。法人向けの広告営業や新規事業開発の経験を持ちます。

小さく始めて、現場と一緒に育てる。

  1. STEP 1

    ヒアリング

    いま現場にあるデータの状況と、これから何を知りたいかを伺います。GPS・コンディション・試合記録のほか、紙やExcelの記録でも構いません。お持ちのデータから何が生み出せそうかを、その場でご提案します。

  2. STEP 2

    試験導入 × 改善

    限定した範囲で運用し、入力項目・UI・分析モデルを調整します。

    運用 → フィードバック → 改善 → ふたたび運用、という3段階の流れを表した図。いただいたフィードバックに応じて調整を重ねることを示している。 01 運用 02 フィードバック 03 改善 フィードバックに応じて調整
    1. 01運用
    2. 02フィードバック
    3. 03改善

    ↑ フィードバックに応じて 01 へ戻って調整

  3. STEP 3

    本格導入

    保有データ・過去データの取り込みを経て、チーム全体の運用へ広げていきます。

まずは、チームのデータの状況からお聞かせください。

ヒアリング・お見積りは無料です。「データはあるが活かせていない」「紙やExcelでの入力・管理に困っている」といった段階からのご相談も歓迎します。

※サイト内の一部の写真はイメージです。